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    コンチェ的テキスト2(こんなハズじゃなかった

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      ゲームでは、ひと個人様が魔法だかなんだかで召喚されてちっさい小部屋からスタートなのだが…どうやらストーリーに習って考えると家ごと召喚されたということか…め、迷惑な話だ。
      帰ったら家ごとなくなってるのをみて我が家の家族は大丈夫だろうか?

      人ごとのようにぼんやりとキリの見えない螺旋階段を眺めながら考えているとゴツイ手がいきなり肩に添えられた。

      「おぉうっ」

      思いっきりびくっとなったがゴツイ手の主、アーメイはまったく気にしてないご様子。

      「ワシとしたことが忘れておったわ」

      ワシ…漫画以外でその一人称聞いたことないよ。

      「上に行くにあたって魔物も道中現れるのにそのままの格好ではつらかろう、武器が色々あるが何がいい?」

      と、アーメイのマントからわらわらと色々な武器が出てくる。剣、槍、斧、ナイフ…はとりあえず血が出そうだから却下。弓…も抜いて…杖orブーメラン。かぁ…

      って、

      「…魔、物?」

      そういえばそんなゲームだった。時代はようわからんけど雰囲気中世な剣と魔法のファンタジーなオンラインゲームである。魔物も石を投げれば当たるぐらいはいた。

      「そうだ!しかしここに出るような魔物に倒されているようではこの先戦い抜いていくことはできないぞ!」

      この先って、戦い抜かないですしっ

      「あ、あの。一応お聞きしたいんですが、元の世界に帰る方法って…」

      「うむ。ワシは知らぬ」

      そんな自信満々に言われましても…。

      「しかし、王ならあるいは知ってるかもしれぬな」

      ああ、嫌な展開になって参りました。

      「そうですかぁ…じゃあ、杖で…」

      「杖か、なかなか良い選択だ。ついでにこれを読んでおくがいい」

      と、これでもかっ というぐらい木製な魔法使いっぽい杖とリュックとちょっと古ぼけた本を渡される。

      「では、健闘を祈る」

      と敬礼され、釣られて敬礼をするも気は重い。
      狭い螺旋階段は次第に横幅を広げ大きな螺旋を描く。壁にはゲームで見たソレをよりリアルにというか実物にした模様やこの世界をかたどったであろう絵が刻まれている。

      ゲームではここらへんでトカマクという女の子がいて助けてくれるハズなのだけれど…
      いない、どこを見てもいないおそるおそる辺りをうかがうもまったくもって誰もいない。
      現実はいつも辛く厳しいのです。とぼとぼと昇り続けたそんな折にであった。ズシーンという重低音を響かせ目の前に石が降ってきた。

      それも赤く燃える様な石。その石の塊は己の意志を持つかのようあろうことか人型を形成し立ち上がった。ボルケノゴーレムだあああああ!

      ゲーム序盤に出てくる堅くて大きく序盤出てくる分にはめんどくさめで大して強くはないやつであるが、でっかい。私の倍、いや3倍近くある。
      そんなでかいゴーレムが手を振り上げているわけで、これは死ねる。

      再び全力疾走で上ってきた階段を下りる下りる息が切れたあたりで振り返るともう追ってきてはいない。よかった…。追ってきてはいないがこんな怖いところひとりで昇れるわけがない。
      どうしよう。そういえば何かリュックと本を渡されていなぁ。

      おそるおそる中を覗くと青い液体の入った小瓶と丈夫そうな服が出てきた。
      これは俗に言うポーション的な回復薬なのだろうがおよそ健康によさそうな色ではない。青て。
      思えばリラックマにスニーカーという風情でこんなところを歩くのもなんだ。
      だからといってこんな場所でどんな格好していいかはわからないがまあ、もらったものだし、こっちの世界ではこの服で間違いない…はず。

      柔らかめの皮でできたジャケットとパンツにわりと動きやすいブーツ。ふむふむ、軍服…か?
      思いの外動きやすい。さて本のほうだが…違う世界で文字が果たして同じなのだろうか。
      まあアーメイとは普通に会話できたのだからきっと大丈夫だとは思うが…

      しかし表紙の時点でよくわからない字が書いてある。いや、ほら中と外が一緒とは限らないじゃない。
      タイトル英語で内容日本語なんて普通でしょ。せーの・・・・・・。

      絵本だった。

      そんな厚くもない本をぺらぺらめくると杖をこうクルクル回している絵が描いてある。
      クルクルというか右から左、左から下、下から右みたいな順序が一ページ一ページにご丁寧に書かれている。
      そして最後のページに何か書かれていた!

      よ、読めない!なんか大事そうなところが全然読めないよ!
      指でなぞっても…あれ?

      なんか頭に入った…ような気がした。

      ズシーンと上方で聞こえる。驚いて顔をあげると遅いだけでがんばっておっかけてきていた。
      まったくもっていらないがんばりなわけでっ
      全力で逃げようとした矢先にこけた、思いっきりこけて転がったものの幸い上手く転がってあんまり痛くはない。がとっさにとった行動は自分でも意外なさっきの本の絵の通りに杖を振っていた。

      わかる…気がしたんだ!

      足下がぼんやりと光り、杖に光りが収束していく。こわっ、こわいけどすごい!ビバファンタジー!
      ボルケノゴーレムが近寄ってさっきのように手を振りかぶる、しかし足下の光りは全て杖に収束し終えていた。今だ!

      「っ…!…?…」

      やっぱりわかってなかったーーーー!!
      でも、青、青い光り集まってるから、たしかゲームだと、ゲームだと。

      「アイス…フロスト!?」

      完全なる疑問系である。もう目前に迫ったボルケノゴーレムを怖くて直視できず目をきつく閉じ振り下ろされるその衝撃をまった。

      …?

      ピキッっと凍った水たまりを踏んだような音がして、私はおそるおそる上を向いた。
      柱が…氷の柱が立っていた。そんな高くはないけれどもボルケノゴーレムを十分に飲み込んだその氷の柱は亀裂が走り甲高く割れる音と共に短い造形を終えた。

      そして、ボルケノゴーレムは…

      ゴゴゴゴゴゴゴとなんか変な音を立てながらわりと元気に動いて…きたーーーーー!

      今度は間をすり抜け上に逃げた、めっちゃ逃げたでも要領はなんとなくわかったし、どうやら魔法も使えるっぽい!
      もう一度さっきの感じを思い出して杖を走りながら振ってみる…が、疲れるが光りがたまっていかない。そういやゲームの中でも足をとめてクルクル回してたっけか。
      後ろを振り返りゴーレムとの位置を確認すると結構離れてきている。間に合うか?
      足を止めてさっきの要領でクルクル杖をふる。足下に集まる青い光り。めっちゃ綺麗!誰か写メ撮って欲しい。

      心に余裕も出てきたところで視界にゴーレムが入ってくる今度はまっすぐ相手目がけて杖を振りかざす。

      「アイスフロスト!」

      魔法少女の四文字が頭の中を駆けめぐったが。少女て。今年で22なのにっ
      それはさておき杖に収束した青い光りがまっすぐゴーレムに走り氷の柱が再びそそり立つ。
      そして砕け散った氷の柱の後に今度は立ち上がるゴーレムの姿はいなかった…

      「…勝ったー」

      なんだかくたくたになりながらひとりガッツポーズをしその場に座りこんだ。
      これがマジックポイント(MP)を使うということか…
      そういえばリュックの中に青い…アレが入っていた。回復薬。
      動画サイトでこんな感じのものを作っているのを見たこともあるけど「本物」は本当に青である。
      魔法も使えたとなると俄然興味がわいてきてしまう。だ、大丈夫だよね?

      せーのっ ……意外とラムネに近い味でイケた…!?

      なんかめちゃめちゃ元気でた!疲れぶっとんで今ならギリギリchopも一息で歌えそうだっ

      「よーしいっきに昇りきるぞ!」

      と、振り返ったところにはボルケノゴーレムの元が三個降ってきた。
      カタチがゴーレムになる前に私は一気に走り抜けて上を目指す。三匹とか!三匹とか無理無理!

      あがってる最中に上からふってくるゴーレムの元を見ないふりし、
      あがってもあがっても同じ様な螺旋階段に嫌気がさし、さっきまでの元気もそろそろ尽きそうなところで道が細くなってきた。螺旋ではなくまっすぐ上に向かう階段になり曲がったところで、なんでアーメイ?いつ抜かれたの?

      しかしそんなことはおかまいなしに相変わらずアーメイは元気に剣を抜いてこう言った。

      「よくあがってこれたら勇者候補生!ここが最後の試れ…」

      「アイスフロストー!!!」

      勢いよくアーメイがぶっとんで氷漬けになる。そして砕けた氷の中から出てきたアーメイは満面の笑みで親指をおったてていた。

      「ナイス勇者候補」

      もちろん鼻血はたれていた。


      つづく。と思うよ。

      天寺英太郎 * コンチェテキスト * 21:16 * comments(6) * trackbacks(0) * - -

      コンチェ的てきすと5

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        思いの外過酷であった。

        何かあったら連絡してねと、謎の黒い名刺を渡されマミさん達と別れファンブルグという街の中をうろうろしてみること小一時間。
        石畳の道に見たことのない様式の建物、綺麗な水が流れる川などなど異国風情溢れる街並みは正直気に入った。

        しかし、色々なことに気が付くのであった。
        ファンブルグニートになろうとちょっと前に決めた。が、確かにニートには容易くなれたものの、よく考えてみれば無一文である。みまごうことなくニートは無収入なのだ。むむむ、コレは盲点。

        ゲームでは生産にいそしんでいたがどうしよう、外に出て適当なところで草むしりしたら稲だったとかあるのだろうか…

        まったりと道ばたで座っているとゲームならば普通だが、生ものの通行人の皆様の目がイタイイタイ。そしてさきほどからほのかに香ってくる夕食のかおりがお腹の空きを猛烈に刺激する。
        うう、ひもじいよう。おかーーーさーーーん!

        ピボーーン

        「ひゃあぁ」

        いきなりポケットから珍妙な音がした。なんだろうとポケットをまさぐってみるとマミさんにもらった名刺がピッカンピッカン光っている裏を返してみると文字が浮かんでいるではないか。ナニコノハイテク。

        『どもどもマミですヨ。いまどこにいますか?私はどこにいますか?』

        しらないよっ
        そして使い方がわからないっ

        「おお、さっきはどうも」

        困ってオロオロしているとヒー君が声をかけてきた。

        「いえいえ、こちらこそ?」

        なにかお世話になった記憶もなくついつい疑問系に。あ、そうだKYだけれど名刺の使い方は知っているかもしれない。

        「あの、コレの使い方って知ってますか?」

        「おー、知ってるよ。」

        説明を聞いてみれば携帯メール感覚で使えそうだったので返してみることにした。

        『マミさんがどこにいるかわからないのです!そして私はどこにいるのですか?』

        送信。

        「・・・・・・」

        「・・・・・・」

        「・・・・・・あの?」

        しばらく名刺を眺めている私をヒー君が不思議そうに眺めている。

        「はい?」

        「その、なんだろう。やりとりにどんな意味が」

        「おおっ」

        確かに。使うことに必死で内容の重要性など遠く事欠いていた。
        イケナイイケナイ。

        「ヒー君!」

        「ひー…はい。なんでしょう」

        「ここはどこですか」

        「ファンブルグですが」

        「や、そういうおっきいくくりではなくて」

        「ああ、ファンブルグ東区の病院前って言えば通じると思うよ」

        察しがいいのか悪いのかイマイチわかりづらいがありがたい。
        場所を今度こそしっかり書いて送信。そして驚きの速さで返信がきてどうやらこちらに向かってくれているそうだ。

        それから数分

        「ミカちゃーーん」

        マミさんがめっさ遠くから走ってきた。しかも鼻水がたれておられる。おおう。
        到着してハァハァ荒い息を整えるマミさん。ゲフゲフ言い出した。大丈夫であろうか。

        「ミカちゃん、ミカちゃん。ご飯食べにいゴフっ」

        血ぃ吐いたーーーっ!

        「ままままままマミさん大丈夫ですかっ!?」

        「んむんむ、今日は調子いいよー」

        親指をおったってるマミさん。いやいや。どう見ても…

        「絶好調のときは血だまりできるものなぁ」

        と爽やかにヒー君。そっちは絶好調じゃないっ

        「それで何を食べたいのですか?寿司はこっちの魚類はグロいのでやめたほうがいいですよ。なんかこう、テラっとしててヌメッとしてて…」

        「わ、わかりました。でも私こっちきたばかりで無一文で…」

        というと顔を見合わせるふたり。

        「あれれ、王様いつも300Gぐらいくれたよね?」

        「んむんむ。僕も貰った記憶があるが…『あ。』

        途中でふたりの「あ」がハモる。なんだろう。

        『殴って逃げたからだね』

        おお、なるほど。
        うう、勢いだけで何かしてはいけない。

        「でも大丈夫!お金がなくても私が…」

        と財布を確認してヒー君に眼差しを向ける。

        「ヒー君はため込んでるから大丈夫!」

        「ええええ…」

        ヒー君お財布キャラとして大活躍なのだろうか。

        自信満々にマミさんが歩きだそうとした反対方向にヒー君が歩き出したのでそっちについていくとマミさんもとぼとぼついてきた。どうやらこっちで正解だったようだ。

        馬車を模したログハウス調のレストランは入口が高めにあり、中にはいると段になった高い位置と1F二カ所にカウンターがあり、大きなグランドピアノがある。この世界はいちいち作りが素敵だなぁ。

        入るなりヒゲの人が血相を変えて話しかけてきた。

        「き、君たち、冒険者か、少し手伝ってもらいたいことがあるのだが!」

        鬼気迫った表情である。
        ただごとではなさそうだが…

        「断る」

        即斬のヒー君。あ、あんまりだ…

        その後凹みこんでいる彼に食後に話しかけてあげることになった。
        基本は優しい人なのだろうか。まだまだ悩みどころである。

        つづく。

        天寺英太郎 * コンチェテキスト * 16:13 * comments(3) * trackbacks(0) * - -

        コンチェ的テキスト3(こんなハズじゃなかった

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          最後の試練とのたまったアーメイをあっさり倒すと満面の笑みで起きあがる彼をきっと実はドMなのだと思いこみつつ、彼から渡された下手すぎて困る手書きの地図を頼りに王様の元に向かっていた。

          冒頭述べている通りアーティスティックな地図ではまったく王の間なる場所はわからずさっきから回廊を抜けた先にあった城内をうろうろしているわけであるが…

          ゴーレムや刃物をもったおいさんに追いかけられていたさっきまで帰りたくてしかたがなかったものの、ゲームとは違いしっかりとした石でできたまさに西洋のお城と言った風情の大きな柱の立ち並ぶ廊下はなんだかウキウキしてくるものがあった。

          展開が展開だったとはいえ、スタート地点が家だったのだから携帯かカメラをもってくればよかった。それ以前に服もってくればよかった…

          ただあまりウキウキばかりもしてはいられないだいぶゲームとは全体の流れは一緒だが細かなところは要所要所違う。となれば王様に聞けばひょっとしたら帰れるかもしれない、が、ひょっとしたら…
          その先は怖いので一度考えるのをやめた。

          それからどれくらい経っただろう…というか何度同じ道を回ったのだろう。

          海外旅行気分でうろうろしたのもつかの間、だんだんと全ての柱が同じに見えてきて気が付けば本当に同じところをうろうろしているような気がした。なんなんだこの城はっ。だいたいなんで人が誰もいないんだっ

          なおもうろうろすること数十分、気が付けば何度目かの回廊の入口のところで音を上げて、アーメイでもいいから場所を聞こうと回廊への扉をあけたそこにボルケノゴーレムが立っていた。

          「ひ…」

          立っていたというよりもすでに腕を振り上げているような状態でもう魔法も何も間に合わない!私はギュッと目を閉じる。

          ズシーン…と少し遠くで重い音がした。

          おそるおそる目を開くと振り下ろされようとしたその手がボルケノゴーレムの遙か後方におっこちていた。

          「サイアロー!」

          聞き慣れない女性の声、目も眩む雷撃がゴーレムに突き刺さり重々しい音とともにゴーレムというカタチを形成した岩が崩れ落ちた。ああ、目が、目がちかちかする。

          「大丈夫ぅー?」

          先ほど雷撃を飛ばした女性は魔法と反比例したゆったり口調であった。
          一連のことに驚きすぎて声がでないかわりに私は首をカクカクと縦にふった。
          私とさほど背丈の変わらないその女性は、なんかもうこれでもかっていうくらい白系のクレリックな格好をされていた。

          「だ、大丈夫です。ありがとうございます」

          「うんうん。よかった。あたらなくって」

          彼女はニコニコと微笑みながら怖いことを言った。むしろ死ぬところであった。

          「ところでー、えーと、名前聞いていいかな」

          「あ、美佳です」

          「おー、ミカちゃん。も、召喚された子かな」

          も、ということは…?

          「ええと…」

          名前で呼ばれたから名前で返そうとしたが一緒に聞けばよかったわからず口がパクパクする。

          「あー、私は麻美。私も召喚されちゃった者だよ」

          ビッと親指を突き出す。マミさん。ええ、案外やる気なのかしら。
          そして、はっと思い出す。

          「あ、あの。元の世界に戻れるんですか?」

          「おー。しらない」

          ええー。

          「も、もどろうとか思ったことは…?」

          「そういえばなかったねぇ。ああ、そうかこれたから戻れるかもしれないのかぁ。考えたことなかった!」

          天然さんだっ。激しく天然さんだ!

          「それを聞きにこれから王様のところに向かおうと思ってるんですけど、王の間ってどこだかわかります?」

          「おおう、私もちょうど王様のとこ行くところだよっ」

          ラッキー!

          「かれこれお城に入ってから3時間ほどさまよってるけどね♪」

          じゃなかったっ

          歌うように言うがそれは全然「♪」のところじゃないよ。天然さんどころか不思議ちゃんなのかしら。

          「よく来るんだけどみんな同じ柱に見えてややこしいよねぇ」

          と辺りを見回すマミさん。

          「確かに…」

          最初は感動こそしたが土地勘もなにも全部同じに見えて来ている。
          さてさて困ったどうしたものか。

          「あれ…マミさん?」

          「おー、ひーくん」

          少し離れたところから聞こえたのはこれまた見たことのない男性だった。
          どうやらマミさんの知り合いのようだが。剣を背中に差し黒っぽい鎧に身を包んでいた、なにより白髪でロン毛である。

          今時ロン毛て。しかも白髪だ。やぁ、この世界では普通なのか…?アーメイもそういや白髪だったし。いやアレは単に年齢か…

          「まさか、まだ王様に会ってないわけじゃないよね?」

          私が色々考えを巡らせていると続けて彼はこういった。

          まあまさか「よく来る」お城で3時間もさまよっているとは思うまい。

          「ふふん。まさにその通りだよ!」

          むしろ誇らしげなマミさん。なんだこのポジティブさ。

          「この…」

          と、指を足下に向けるひーくんとやら。

          「赤いカーペットがまっすぐ王の間に繋がってるって教えたよね?」

          ええええ

          「そんなからくりがあったとは!?」

          「城に行くって言った時点で言ったしーーー!!」

          私より驚いてるマミさん。を見て驚くひーくん。
          そら驚くわ。一回聞いたら忘れないわ。

          「よーし、ミカちゃん!私についてくるのですっ」

          「マミさん。そっち試練の回廊だよ」

          一歩目から逆に向かうマミさん。
          果たして、私は元の世界に帰れるのだろうか。

          その前に王の間に着くのだろうか・・・

          つづく。


          予想を越えて長くなってきたのでぶった切り。も、もう寝るのです。

          天寺英太郎 * コンチェテキスト * 04:05 * comments(3) * trackbacks(0) * - -

          コンチェ的テキスト1(こんなハズじゃなかった)

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            夕方であった。

            何がといわれてもどう答えればいいか。とにかく起きたらすでに夕方であったのだ。
            最近の生活リズムはすこぶる崩れているなぁと思う。
            夜に寝れずに朝寝ては油断するとこの時間に起きている。妹が学校に行っている日はだいたい誰もいなかったりする。んー困った。

            大きくのびをする。先日買ったお気に入りのリラックマの着ぐるみはパジャマに最適でなのだ。
            水を飲みに台所へ向かうと奥のリビングからテレビの音が聞こえた誰かいるのだろうか、それとも消し忘れか。とりあえず冷蔵庫から取り出したペットの水をコップに注ぎコップ片手にリビングに向かってそして私は固まった。

            おっさんがいた。リビングのソファーで時代劇のテレビなんぞを見ているなんと形容すればいいだろうハット型の帽子を被り西洋の軍服っぽいのを着た。なによりでかい剣を片わきに携えた、総白髪のヒゲ親父。それはそう、まるで。

            「アーメイだ…」

            小さく声が漏れたのは無意識であった。が、剣を握りしめ勢いよく「彼」は振り返った。

            「貴様!何者だっ!」

            こっちの台詞だーーーーー!!!!

            声にならない悲鳴である。なんだこれはゲームのしすぎで夢にまでゲームのキャラがでてきたのか?
            彼がもしアーメイであるとしたら彼は現実にいるはずのない私が最近ハマりこんでよくやっているゲームのキャラのひとりなのだ。
            そして彼はさらに言葉を続けた。

            「勇者候補生か!?」

            アーメイだ!もう間違いなくアーメイであった。ゲームの中の台詞そのまんまにもほどがあるほどアーメイであった。とりあえずほっぺをつねってみる、痛い。痛いけど夢に違いにない。
            むしろ夢ならこんな夢を見ている私が痛い。
            そんなことよりもし、もし、ゲームのままの展開だとしたらこの後にまっているのは…

            「力を見せて貰うぞ!かかってこい!」

            やっぱりーー!

            かかってこいといいながらソファーを乗り越えるアーメイ。全力で逃げる私。
            だって剣もってるし、でっかい剣もってるしっ。
            一方私は右手にコップ、左手にペットボトル、背中にリラックマ、心に花束だもの。
            ゲームが現実になるとこんなに怖いだなんて!

            一瞬洗い場のわきにおいてある包丁が目に付いたが応戦なんてムリムリ、相手でっかい剣だし、万が一あっちに刺さっても嫌だし。もう剣士やめた、ゲームの中で作った剣士はみんな格闘家か魔法使いにする。

            必死で逃げる最中の脳の回転は異常にいいように思えたそして家から飛び出そうとした刹那思いとどまる。

            私リラックマだーーー!!!

            こんなことならジャージで寝ておけばよかった。リラックマのまんま外を走り回るイメージが駆けめぐるいや、でも命に関わることだし、どうしたら、どうしたら、どうしたら!

            「いくぞおーーー!!」

            「うるさーーい!!」

            思わず振り回した拳に人生に体感したことのない衝撃が肩まで走る。
            そして膝から崩れて前のめりに倒れるアーメイ。
            ゲームのまま言うならばクリティカルヒットのパンチがカウンターでアーメイの顔面に直撃したわけで、人生でふざけて叩いたことはあるが渾身のパンチをひとにふるったのは初めてであった。

            「だ、大丈夫ですか!?」

            自分でやっておいてなんだけれど心配になるほどの顛末である。
            警察呼んだ方がいいのだろうか、それとも救急車?どっからきたかわからないけど現実世界の公安で大丈夫だよね?

            「はっはははははー!」

            と、思ってたところにがばっとものっそい笑いながら起きあがるおっさん。

            「さすがは勇者候補生といったところ、これぐらいやってもらわないと困るわ!」

            いたってご機嫌のご様子だが鼻血が濁流のように出ていて見ているこっちは気が気でない。

            「あの…鼻血…その…」

            「んむんむ、問題ない。ヒール!」

            勇気を出して声をかけるがなんか唱えてキラキラ光った。あと治った。ナニコレ。すっごい怖い。

            「名はなんという!」

            至極元気だった。

            「み、美佳ですが…あの…」

            「なるほどなるほど今、この世界は大厄災という危機に見回れている」

            「はぁ…」

            こっちの話は全然聞いてないで話は進められる。強引な肉食系男子は嫌いではないがコレはまさに「別次元」な強引さである。そして確かにゲームの中でそんなことにはなっていたがこっちの世界は至って平和だ。

            「そこで勇者候補貴様はこれからこの先にある回廊を昇り王の元にいくのだ」

            どの先!?家出てもお隣の加藤さんとコンビニぐらいしかないしっ。

            しかし、そう思ったアーメイの指差す先。いわゆる我が家の玄関が開き開いた先には見慣れたご近所風景ではなく、もうひとつの見慣れたゲームの世界の階段が上に向かって螺旋を描いていたのであった。

            「ぇぇー…」

            はやく…、夢なら覚めて…

            つづく。かも。

            天寺英太郎 * コンチェテキスト * 03:56 * comments(3) * trackbacks(0) * - -

            コンチェ的てきすと4

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              王様であった。
              わきに褐色の肌をした執事をおいて、そりゃあもう豪勢の限りを尽くした宝石だらけの椅子っぽい形の真ん中にふっかふかのきめの細かい毛玉でもおいてあるのかというぐらいのクッションに沈み込んだ王様が赤じゅうたんの先には待ち構えていた。

              入口両サイドに立つ屈強な兵士達。んむんむあなた方が魔王でもなんでも倒しにいったらいいのです。の間を抜け、ようとしたら目の前に槍とも斧とも付かないものが両サイドからクロスした。

              「勇者候補か?」

              「だと思います…よ?」

              自覚などゼロである。質問に質問を返すカタチとなったがアーメイからもらった服だったからか、後ろにひー君(まだちゃんと名前を聞いてない)とマミさんがいたからか、槍だか斧だかを縦に直し、「通れ」とだけ言われる。

              一歩一歩が重苦しい空気である。みんなが私たちを見ている。
              王の間の入口から王様まで歩数にしておよそ60歩。両サイドのに相変わらず均等に並ぶ廊下より遥かに彫刻の細かい柱の奥には兵士達がギラギラした目でこちらの様子を伺っている。

              そして今、王様の前に、立った。

              「よくきた、勇者候補生。」

              「私違うよー」

              「僕もー」

              KYである。厳格な空気も相手の地位もお構い無しである。
              マミ&ヒーコンビ恐るべし。

              心象を悪くされていないかと冷や汗をかきながら王様の様子を見るが眉一つ動かない。王たる振る舞いであろうか。

              「両人はちとまたれよ。では勇者候補生、余の前に立つがいい。んむ、小さいのう」

              殺そう。

              「ミカちゃん、魔力!魔力!」

              おおう、心の動揺が思いっきり魔力になって杖に集まっていた。あぶないあぶない。
              確かに身長は高くはないが王様といえど初対面の人に言われるいわれはない。しかし王様はそんな私たちの行動などおかまいなしに手のひらを私の前でくるくるさせている。なんだかトンボの気分だ。

              「むむむ!!!!!」

              がばっと王様が目を見開き立ち上がる。
              ま、まさか…

              「おぬし!」

              がしっと両肩をつかまれる。ひぃ。

              「違うのぅ」

              ええええ、なにその前フリ。あげてあげて落とすみたいな。ええー。

              や、勇者じゃー言われて旅に経たされても激しく困るわけだが。

              「でたねっ、お約束」

              「んむんむ。本当に勇者かどうか認識できる能力があるか怪しいところです。」

              後ろでコソコソしゃべるマミ&ヒー。いや、コソコソ話のボリュームが大きいのですが。こ、怖いのですが。

              「あ、あの、じゃあ帰っていいですよね?」

              そんなふたりの話を聞かないフリをして、そして王様に届いていないことを祈りつつ聞くと。

              「うむ」

              おお!

              「しかし残念ながら召喚をする方法は編み出したが元の世界に還す方法は研究中ゆえ、市民権は与えるのでファンブルグでゆっくりしていくといい。はっはっはっはぶっ」

              「み、ミカちゃん!一応それ王様!」

              は、拳に血が!?

              どうにもこうにもこの世界は理不尽に溢れているようで、とりあえず研究が進むのを心底に祈りつつファンブルグニートをいそしもう…


              つづく。

              天寺英太郎 * コンチェテキスト * 01:40 * comments(3) * trackbacks(0) * - -

              コンチェ的てきすと6

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                かくして、なんだかんだ言ってもご飯を食べたあとに困っていたキムさんに話を聞いてあげるヒー君とマミさん。んむんむ良い人なのです。ご飯と一緒に生活費も借してくれたしね。
                なんだかキムさんの話はわりとハードでスパイをしていた仲間が囚われの身になってしまったから助け出して欲しいとのこと。
                普通そんな重要なこと見ず知らずの冒険者に言わないよねー。なんて思いながら人事なので気楽に聞いていた。

                「では、三人とも、よろしく頼むぞ。」

                3?人?

                あたりを見回すがマミさんとヒー君以外には誰もいない。はて?もうひとりは?

                「いくよ!みかちゃん」

                元気と満面の笑顔で私の手を掴むマミさん。ソンナバカナ。

                「わわわ、私なんにもできないですよ!?」

                「んむんむ。最初はみんなそういうのですよ。なせばなるのです。」

                「いやいやいや、わたしなんてこっちの世界きたばっかりで右も左もわからないし」

                「私もわからないよ!」

                いや、明るく同意するところでもないし!

                「と、とにかく。私なんてついていっても迷惑ですよ。ね、ヒー君」

                「うむ。僕に黙ってついて来い。」

                なんのプロポーズだああああ!

                結局引きずられるようにして私は拉致されることになったのであった。


                暗い。広い。怖い。

                よくわからないが武器屋さんの裏口からキムさんのお仲間とやらの手引きで隠し通路に入り。
                よくわからないが延々と長い広い監獄のような部屋でうろうろし。
                よくわからないが襲い掛かってくる熊をヒー君やらマミさんやらがなぎ倒し。
                よくわからないが次の階層の階段を下りた。

                「実は僕、ここに以前に一度別の仕事できたことがあるのだが」

                階段を下りながらヒー君が言い始めた。

                「この先の階層は罠がしかけられていて落とし穴が結構あるから気をつけて歩いて欲しい」

                おおう、前の仕事がなんだったのは気になるが経験者がいるのは心強い。というかさっさと帰りたい。
                そういってる間にも次の階層に入る。まるで美術館のように石造がたくさん飾られているがどれもこれも人の体に羽が生えて顔が鳥といったような不気味な石造ばかりである。

                「例えば、あの石造とかさわると口から槍が飛び出してきたりするから触らないように避け…」

                そこまで言ったヒー君の姿が突如として消える。
                ヒー君が避けた先には見事な落とし穴が開いていた。

                ええええ…

                「ぷ…ぷすーあははははははははははは!」

                マミさんがプルプルしたと思ったら耐え切れず吹き出して笑い出した。

                「ひひひひひひーくんが、あはははは!やばいツボ、ツボったあはははははーはーげほっげほっげふっ」

                血ぃ吐いたーーーー!!!!

                ヒー君は底の見えない穴の底…し、死んだか?そしてマミさんは痙攣してるのか笑いをこらえてプルプルしてるのかわからないけど丸まってピクピクしてるし。

                そんなときであった、石造の物陰からのそっと出てきたクマさんに出会ったのは…2mクラスのが…3…匹…も…

                「ひぃああああああ!!!」

                「悲鳴ひぃああ…て…ひひひげふっげふっごぼっ」

                思わずでた私の悲鳴がマミさんをさらなる笑いのツボと黄泉の世界へいざなうのであった。
                ど、どうしよう…

                つづく。

                天寺英太郎 * コンチェテキスト * 00:51 * comments(3) * trackbacks(0) * - -

                コンチェ的てけすと7

                0

                  低く唸る熊3匹はがっつり私たち、というかもはや痙攣がやばそうなマミさんを見ている。

                  置いて逃げようか。

                  一瞬よぎった考えを振り払い、気持ちを据えなおす。
                  熊である。2m級である。どう気持ちを据えなおしたところで引きこもりすぎて美白になった私に勝てる気は沸いてこない。どうしようか。
                  そうだ死んだフリ!とも思ったが山道を歩いている田舎熊さんならいざ知らず、何を食って育つとこんなダンジョンというジャンルの場所で2m級になるかがわからない人を殺し慣れてそうな熊に死んだフリなどっ

                  あ、人を殺し慣れたとか考えたら寒気がしてきた。

                  よく考えてみれば道中マミさんやヒー君にあんだけ簡単に討伐された熊達である。
                  魔法が使えるようになった私にもひょっとしたら、ひょっとしたら倒せるかもしれない!

                  ここまでの思考時間はおよそ10秒。そんな決意を新たに熊を睨むと目があって目をそらす。

                  無理っ

                  決意ひとつでひとが変われたらニートなんてこの世にはびこるわけがないっ
                  逃走を試みようとしたそのときマミさんと目があってしまった…ああ、逃げるわけに…

                  「わあああああああ!!!!!」

                  足元の床がいきなりなくなった、あの底の見えない落とし穴である。おち、落ちたら死ぬ死ぬ!!
                  じたばた宙をかく手を力強く握りしめられる。ま、マミさん!

                  「掴んではみたけど。無理★」

                  笑顔である。そして一緒に落下。

                  熊から逃げて転落死だなんて。なんてダイナミックな人生の終幕だろう。
                  もうちょっと、素敵な死に方がよかった…な。

                  衝撃が全身に走り。ワンバウンドして床を転がる。一瞬息ができなかった、が、思ったほど痛くない。
                  なぜ?

                  落下地点を見ると白髪が半分朱に染まったヒー君が。そりゃあもう大変なことになっていた。あ、マミさんもヒー君の上に…。うわぁ…

                  「ひ、ヒー君大丈夫ですか?」

                  大丈夫のはずはないのだがほぼ血だまりに沈みながらヒー君は親指を弱弱しく立ててみせた。

                  「幸い…僕は…足フェチだから…な…!」

                  脈絡はおろか意味もわからない。
                  とどめを刺すべきか迷ったが、マミさんが魔法で治療ができると、私、マミさん、絶命寸前のヒー君の順で回復魔法をかけてくれた。
                  順番から察するにそんなに仲良くはないのだろうか?それとも天然か。難しいところである。

                  その後は順調に遭遇する熊さんがまるで紙切れのようにぶっとぶシーンを幾度となくリプレイ目の前でされ、そしてついに牢獄に監禁された変な赤いねずみのマスクをかぶった女性を助け出すことに成功した。

                  「べ、別に助けてくれなくても自分ひとりでなんとかなるんだからね!」

                  なんだこのツンデレ。
                  と、思っている間にも礼も言わずさっさと逃げるように走り去っていく。ど、どうしたら?

                  「よし、追うぞ」
                  五秒後にヒー君が思いついたように言った。えええ。

                  「こ、この広い中でいまさらどうやって…」

                  「匂いをたどって。幸い僕は匂いフェチなのでな」

                  変態をこえたファンタジスタだな。もう。

                  「さすがヒー君!」

                  や。マミさんそこは誉めるところでは…ああもういいやめんどくさい。

                  かくして、ヒー君の鼻を頼りに私たちは赤いマスクをかぶったおそろしく目立つスパイを追うのであった。階段をあがってあがってマミさんの呼吸音がハァハァからピーピーに変わってきたことは聞いていないフリをして何階目かの階段を昇りきると絨毯の引かれたどこかの民家…にしては少し豪勢な感のある部屋に出た。
                  まあ、地下室がダンジョンなぐらいだ一般家庭ではさすがにこちらの世界でもなかろう。

                  さすがに、ひとのうちとあってはずかずかと見て回るわけには…、ああ、ヒー君がドアを蹴り開けて出て行ったーーー!

                  マミさんは階段を昇りきった時点で倒れて動かない惨劇。ど、どうしよう。

                  さっきと違って熊さんが周辺にいないのでとりあえずヒー君を追うことにすると、さっきのスパイがなんだかもわけがわからないぐらいでっかい二足歩行で斧をもってる牛みたいなのと対面していた。

                  そのすぐ後ろにはヒー君が剣を抜いて立っているではないか、

                  「これはどういう…?」

                  「んむんむ、ようわからんが倒せば良さそうかと」

                  適当だあああああ!

                  そして自体は思わぬ展開に進むのであった。

                  つづく。

                  天寺英太郎 * コンチェテキスト * 00:46 * comments(3) * trackbacks(0) * - -
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